座右の銘

『意は毘盧の頂寧を踏み 行は童子の足下を礼する』

 

この言葉を知ったのは、ある作家さんのとある小説を読んだときのこと。

中学2年の冬、朝の読書タイムでの出来事でした。

以来私の座右の銘です。

 

意志は仏様のご尊顔を踏みつけるほどに大胆に

行いは子どもの足もとにひれ伏すほどに謙虚に

みたいな意味なんじゃないかと思います。

 

もとは禅の教えのなかにある言葉だとか、

寧は寧と頁を組み合わせた字だとか、

礼するじゃなくて拝するだとか、

文献検索に長けていない私にとっては

それほど重要ではありません。

この言葉に宿されている意味と、決意めいたものに

心を打たれて私の座右の銘になりました。

 

以来私はこの格言を意識しながら生きてきたつもりですが、

やはり意志の弱い人間である私は、

この言葉を体現して生きていると

胸を張って言い切れません。

座右の銘が聞いて呆れます。

もっとも、意志の弱い人間だからこそ、人生の道しるべたる座右の銘が必要なのかもしれません。

もとい、人間は元来意志の弱い生き物だからこそ、建前の表出たる座右の銘が存在するのかもしれません。

 

まだまだ実り少なき青二

垂れる頭もないけれど

大胆に大胆に考えて、

謙虚に謙虚に生きたいです。

 

あなたはどう生きたいですか?