「死の恐怖」を問われたらこの日のことを話します

超が100個つきそうなくらい巨大な低気圧が近づいてきました。窓を叩く風の音に恐怖ばかりが募ります。

この恐怖をば、この日限りで腐らせるのは勿体無いと思ってしまうほどに、私は狂ってしまったのでしょう。日記として残したいと思い、久々の更新です。

 

※以下、嘘は書きません。誇大な表現はありますが、それらは全て事実を超える表現ではないと判断して使用しています。いわば神によって誇張された事実が窓の外に存在しており、私はそれをそのまま表現しているにすぎません。

 

「一番強い」と予報される時刻はまだまだこれからなのに、もはや窓の外は嵐です。

「嵐」とかじゃ足りないくらい荒れています。

ときおり風自体の音が強くなります。時速300kmを実感する音です。新幹線の窓が開くなら、多分こんな音してます絶対。飛んでる飛行機と言ってもいいくらいだと個人的には思います。

「ヒュー」系の高い音と、「ゴー」系の荒々しい音と、「フォーン」系の遠い音が、一瞬にして窓の外を横切ります。その度に、体の芯から恐怖が湧いてきます。

有無を言わさない、暴力的な風の音。外に出てまともに受けたら、間違いなく吹き飛ばされると思います。私ですか?中肉中背です。ホントです。

大きめの木の枝やペットボトルなどが窓に直撃したらまず間違いなく窓は割れると思います。間取りの関係上いつも窓に背を向けて寝ている私は、寝返りが打てず困っています。窓の方を向いて寝るのは、無理です。死の恐怖を感じます。風に乗った何かが窓を突き破って私を貫くのではないかと気が気ではなく、たまらずマットレスをベッドの横に下ろし、ベッドを盾にして眠ることにしました。

たまに雨が窓を叩きます。レースカーテンを滑らせるようなシャラシャラした音で、雨量は多くないようです。「ゴー」系の音に雨も含まれているのかもしれません。その場合、雨量は結構多いことになりますが、窓の外は暗くてよくわかりません。

予報を冗談だとは思ってなかったけど、本当に油断しなくてよかった。と今は思います。

 

例えるならブラックホールが近いと思います。

地球にブラックホールが接近してきたのかと。

全てを飲み込む音です。

一瞬にして最大級の恐怖が、次の瞬間にもまた次の瞬間にも襲ってきます。なんだかよくわからない表現ですが、責めないでください。「これまで経験したことのない」という表現が初めてしっくりきました。

地球レベルで見ても、ヒトが生活している時代のエクメーネに発生した低気圧の中で、トップレベルだと思います。そうであって欲しいとすら思います。でないとしたら、地球はヒトの居住環境として適しているとは言い難いと思ってしまいそうです。

どうか、風に煽られて怪我をする人がいませんように。どうか、台風が穏便に通り過ぎますように。

と書いているそばから、この祈りを一刀両断するような風が私を呼んでいます。

怖いです。

眠らずに明日を迎えるわけにはいかないので、目は閉じますが、本当に怖いです。おやすみなさい。